カギは「血統」と「馬体重」
近年の新潟記念には大きく2つのトレンドがある。昨年までのハンデ戦から別定戦に変わるものの、どちらも影響を受けるとは思えないファクター。したがって大いに頼りにできる。
まず一つ目は血統だ。実は新潟記念は「キングカメハメハ記念」と別称を付けたくなるほど、血統の寡占化が進んでいるのだ。
近10年を対象に見てみよう。父キングカメハメハ系は【3-2-1-12】の勝率16.7%、複勝率33.3%で、母の父キングカメハメハ系(全て母の父キングカメハメハ)に関しては【3-2-1-5】の勝率27.3%、複勝率54.5%をマーク。この2つを合わせると【6-4-2-17】勝率20.7%、複勝率41.4%で、回収率は単勝が227%、複勝が142%だから“迷わず買い”といえるレベルになる。
そして中身も素晴らしい。実は18年から目下7年連続で、少なくとも1頭が馬券に絡んでいる。さらに19年、20年、22年、23年とワンツーフィニッシュが4回。24年も該当2頭でシンリョクカ(8番人気)が1着、キングズパレス(1番人気)が3着だから、近年は驚異的な成績といえる。
ここで比較対象として、同期間の新潟記念における他系統の成績も見ておこう。例えば父ディープインパクト系は【3-3-2-47】勝率5.5%、複勝率は14.5%で、父ロベルト系も【1-0-2-13】勝率6.3%、複勝率18.8%となっており、ともにキングカメハメハ系には遠く及ばない。やはり新潟記念は“キンカメ記念”なのだ。
そしてもう一つの注目すべきトレンドは、馬体重に関するもの。結論から言うと圧倒的に大型馬が優勢で、当日520kg以上の馬は【3-0-2-7】勝率25.0%、複勝率41.7%の好成績。23年に10番人気のインプレスが3着に突っ込んだシーンは記憶に新しいが、実は524kgの巨漢馬だった。
対照的に478kg以下の馬は【2-3-5-58】勝率2.9%、複勝率14.7%と低調。とりわけ人気馬は不振で、5番人気以内に限ると【0-2-3-14】だから、買っても押さえまでとしたい。