芝でもダートでも活躍馬を輩出
今週末はドバイワールドカップデーが開催される。日本馬のなかで最も注目を集めているのがフォーエバーヤング。先日のサウジCで、ロマンチックウォリアーとの一騎打ちを制して劇的な勝利を収め、今回も大本命として中東GⅠ連勝に挑む。
そんなフォーエバーヤングは、現役時代にドバイターフでGⅠ初制覇を果たしたリアルスティール産駒。フォーエバーヤング以外にも、3歳で東京盃を制しJBCスプリントでも2着に入ったチカッパやオールカマーなど芝重賞3勝のレーベンスティール、先日の弥生賞で2着に入ったヴィンセンシオなど活躍馬が多数。ダート中距離から芝中距離まで幅広い適性の産駒を輩出している。
そこで今回は「リアルスティール産駒のプラス条件、マイナス条件」をテーマに徹底分析していく。(参照するデータはリアルスティール産駒がデビューした2022年6月4日〜2025年3月30日)
中山芝では黙って買い
まずはリアルスティール産駒のプラス条件について見ていく。

<リアルスティール産駒のプラス条件>
芝【109-89-85-647】勝率11.7%/連対率21.3%/複勝率30.4%/単回収率110%/複回収率83%
中山芝【18-14-12-84】勝率14.1%/連対率25.0%/複勝率34.4%/単回収率222%/複回収率110%
芝2000m〜2400m【39-30-35-206】勝率12.6%/連対率22.3%/複勝率33.5%/単回収率142%/複回収率113%
新潟ダート【6-1—9-33】勝率12.2%/連対率14.3%/複勝率32.7%/単回収率76%/複回収率144%
フォーエバーヤングやチカッパなど、ダート馬の活躍が目立つリアルスティール産駒であるが馬券的に狙い目なのは芝。なんと全体成績の単回収率は110%とベタ買いするだけでプラスだ。
なかでも突出して妙味があるのが中山芝での成績。【18-14-12-84】で勝率14.1%、単回収率については222%と2倍以上に跳ね上がる。その他、札幌芝が勝率17.6%、単回収率136%、東京芝が勝率14.8%、単回収率120%、小倉芝が勝率7.3%、単回収率163%と妙味がある。
芝ではある程度距離があった方が良く、1500m以下が勝率8.2%、単回収率58%なのに対して1600m以上だと勝率12.7%、単回収率125%にまでアップ。特に芝2000m〜2400mの成績が素晴らしく、【39-30-35-206】で勝率12.6%、単回収率142%、複回収率113%と妙味たっぷりだ。
ダートでは、新潟や中京が狙い目。新潟ダートは【6-1-9-33】で複勝率32.7%、複回収率が144%とプラス域。また、中京ダートは【14-7-10-63】で勝率14.9%、単回収率106%とこちらもプラス域になっている。その他、ダート不良【1-3-8-25】で複勝率32.4%、複回収率105%。芝で活躍した父のスピードは湿ったダートでこそ活きるのだろう。
距離が伸びた方がいい芝、距離が短い方がいいダート
次はマイナス条件について見ていく。

<リアルスティール産駒のマイナス条件>
ダート【74-77-64-534】勝率9.9%/連対率20.2%/複勝率28.7%/単回収率53%/複回収率84%
ダート×距離延長【10-13-11-130】勝率6.1%/連対率14.0%/複勝率20.7%/単回収率32%/複回収率57%
芝×距離短縮【18-13-14-132】勝率10.2%/連対率17.5%/複勝率25.4%/単回収率38%/複回収率42%
芝の単回収率は100%オーバーである一方、ダートの単回収率はわずか53%。フォーエバーヤングやチカッパが活躍した結果、「リアルスティール産駒のダート馬」というだけで過剰に単勝人気を背負っていることが分かる。複回収率は84%で芝と同じくらいの水準であるため、2、3着付けや連系馬券の軸として狙っていくのがオススメだ。
またダートでは前走からの距離延長がマイナスな産駒が多く、前走と同距離が単回収率52%、前走からの距離短縮が単回収率69%であるなか、前走からの距離延長は単回収率32%と苦戦が非常に目立っている。
対照的に芝ではある程度距離があった方がいい産駒が多く、前走からの距離短縮ローテが妙味の面でマイナス。前走からの距離延長が単回収率115%、前走と同距離が単回収率130%とプラス域をマークする一方、前走からの距離短縮は単回収率わずか38%。距離短縮で人気している産駒がいれば逆らうチャンスだ。
フォーエバーヤングは今週末、日本時間5日深夜に行われるドバイワールドカップ(GⅠ、ダート2000m)に出走予定。「ダート×距離延長」とマイナス条件に該当しつつも、昨年はサウジダービー(ダート1600m)からUAEダービー(ダート1900m)の距離延長ローテで連勝している。断然の一番人気が予想されるなか、史上初となるサウジCからの連勝なるか注目だ。

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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