伊藤大海から今季初アーチで通算298本塁打
楽天・浅村栄斗が大台到達に迫っている。8日現在、通算1973安打、298本塁打を放っており、2000安打へあと27、300本塁打へあと2と秒読み態勢なのだ。
6番ファーストで先発出場した8日の日本ハム戦(楽天モバイル)では、初回の第1打席で伊藤大海から1号2ラン。高々と舞い上がった打球が左中間スタンド奥にある観覧車目掛けて放物線を描く、浅村らしい豪快な一発だった。
大阪桐蔭高からプロ入りして17年目の34歳。2008年ドラフト3位で入団した西武で1178安打、147本塁打、2019年からプレーする楽天で795安打、151本塁打をマークしており、本塁打はすでに楽天で放った方が西武時代を上回っている。
2020年(32本)と2023年(26本)の2度も本塁打王に輝いた実力から考えれば昨季中に大台到達してもおかしくなかったが、143試合にフル出場しながら移籍後最少の119安打、14本塁打にとどまり記録達成はお預け。4年契約の3年目となる今季はダブルメモリアルが懸かっている。
過去18人しかいない通算1000四球にもあと73
元々はセカンドだったが、昨季はサード、黄金ルーキー・宗山塁がショートを守る今季はファーストで起用されており、年齢を経るにつれて守備位置も転々。30代半ばに入って誰もが衰えやチーム内での立ち位置の変化に戸惑いを感じる時期だ。
それでも浅村らしさを失っていないのが、持ち前の広角打法と選球眼。2021、2022年はパ・リーグ最多四球を選び、2023年もソフトバンク・近藤健介に次いでリーグ2位の75四球、昨季も同じく近藤に次いで2位の68四球を選んでいる。
ここまでプロ通算927四球。安打や本塁打に比べると地味な記録だが、実はこの選球眼こそ強打者・浅村を支える礎でもある。NPBで通算2000安打達成者は55人、300本塁打は4月5日に達成したばかりのヤクルト・山田哲人を含めて46人いるが、1000四球はわずか18人しかいない。
現役では巨人・丸佳浩(1067四球)、栗山巧(1051四球)に次いで3位。あと73に迫る、もうひとつの大台到達も楽しみだ。
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