データで振り返る大谷翔平の本塁打
メジャーリーグの2024年シーズンも残りわずか。王座を決するワールドシリーズは10月25日(日本時間26日)に開幕する。
今年はヤンキースとドジャースの顔合わせ。どちらもリーグを代表する強豪だが、意外にもワールドシリーズでの対戦は1981年以来で43年ぶりのこと。その時は4勝2敗でドジャースが頂点に立った。
日本人選手では、ドジャースの大谷翔平と山本由伸がワールドシリーズの舞台に立つ。今季の大谷はレギュラーシーズンでキャリア最多となる54本の本塁打を放ち、ポストシーズンでは3本、オールスターゲームでも1本のアーチを描いた。
今回は前回に引き続き、大谷が今季放った全58本の本塁打データから打球速度のベスト3を振り返ってみたい。
第3位「190.0キロ」:反撃の弾丸先頭弾
第3位は9月11日にドジャー・スタジアムで行われたカブス戦の初回、先頭で放った今季47号のソロ。打球速度は118.1マイル、190.0キロだった。
この日のドジャースは初回から2点のビハインドを背負う苦しいスタートに。しかし直後の攻撃で大谷が反撃の狼煙をあげる。
左腕ジョーダン・ウィックスとの対戦で1ボールから見送りとファウルで2ストライクと追い込まれるも、4球目のスライダーが甘く入ってきたところを見逃さなかった。
目の覚めるような弾丸ライナーがあっという間に右中間スタンドへ着弾。これが今季の47号で、エンゼルス時代の2021年を上回り、シーズン本塁打のキャリアハイを更新した。
大谷の一撃で打線にも火が付き、トミー・エドマンの2ランなどで1イニング一挙5得点。その後も打ち合いとなったが、大谷も3回に適時打を放つなど3打点を挙げ、10-8の勝利に貢献した。
1位タイ「191.0キロ」:カメラも置いてけぼり…爆速特大弾
1位は同率で2本。まずは7月27日にミニッツメイド・パークで行われたアストロズ戦、3回に放った今季32号のソロ。打球速度は118.7マイル、191.0キロだった。
1-0でリードして迎えた3回の第2打席、今季13勝を挙げる右腕ロネル・ブランコと2度目の対戦へ。変化球が3つで2ボール・1ストライクとなった後、甘く入った148キロの速球を完璧に捕まえた。
敵地ながら大歓声とともに放たれた打球はあっという間にライトスタンドの上段へ。あまりの打球の速さにカメラも着弾点を捉えることができなかった。
この日の大谷は6回の第4打席でも適時打を放ったが、他の打者はアストロズ投手陣に大苦戦。チーム全体で16の三振を喫し、リリーフ陣もアストロズの反撃を封じることができず、6-7でサヨナラ負けを喫している。
1位タイ「191.0キロ」:“ちょっと詰まった”…?指揮官もあぜん
そしてもう1本の1位は4月3日のナショナルズ・パークで行われたナショナルズ戦。9回に放った6号ダメ押しソロだ。
3-1と2点リードで迎えた9回表、先頭で打席に立った大谷はこの回から登板のマット・バーンズと対戦。1ボールからの2球目、甘く入ったスプリットを捉えると、爆発音のような打球音とともに敵地が大きく揺れた。
火の出るような当たりは瞬く間にライトスタンド上段へ突き刺さる。飛距離も137.1mで1位タイのアストロズ戦のアーチよりも大きな一撃だった。
試合後に取材に応じたデーブ・ロバーツ監督によると、大谷は「ちょっと詰まった」と話していたとか。敵も味方も震撼させる驚愕の一撃だった。
最終決戦!ワールドシリーズは日本時間26日開幕
長いシーズンも残りわずか。最終決戦・ワールドシリーズは日本時間10月26日に開幕する。プレイボールも全7戦「9時08分」開始で決定した。
上述した3本以外にも印象的な一発を数多く放ってきた今季の大谷。ワールドシリーズの舞台でも大暴れに期待したい。
▼ ワールドシリーズ2024
(時間はすべて日本時間)
・第1戦:10月26日(土)
ドジャースーヤンキース
<ドジャー・スタジアム 9:08>
・第2戦:10月27日(日)
ドジャースーヤンキース
<ドジャー・スタジアム 9:08>
・第3戦:10月29日(火)
ヤンキースードジャース
<ヤンキー・スタジアム 9:08>
・第4戦:10月30日(水)
ヤンキースードジャース
<ヤンキー・スタジアム 9:08>
・第5戦:10月31日(木)
ヤンキースードジャース
<ヤンキー・スタジアム 9:08>
・第6戦:11月2日(土)
ドジャースーヤンキース
<ドジャー・スタジアム 9:08>
・第7戦:11月3日(日)
ドジャースーヤンキース
<ドジャー・スタジアム 9:08>
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